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14.5 プロビット回帰係数からの確率計算


本節では,プロビット回帰係数を確率に変換する方法について述べる。 二値変数と順序変数のプロビット回帰の扱いについては Agresti(1996, 2002)を参照のこと。

ある二値従属変数について,プロビット回帰モデルはxの下でのuの確率を 次式で表す。

P(u=1 | x) = F(a + b * x) = F(-t + b * x)

Fは標準正規分布関数,aはプロビット回帰の切片,bはプロビット回帰の傾き, tはプロビット閾値 t=-aであり,P(u=0 | x)=1-P(u=1 | x)である。

以下の出力は,二値変数uを従属変数,ageを独立変数とする プロビット回帰の結果である。

                 Estimates S.E.  Est./S.E.
u ON
       age       0.055     0.001   43.075

Thresholds
       u$1       3.581     0.062   57.866

age=62のときのu=1の確率は以下のように計算できる。

P(u=1 | x=62) = F(-3.581 + 0.055 * 62) = F(-0.171)

z表を用いると,値-0.171は確率0.43に相当する。 つまり,age 62におけるu=1の確率は0.43である。

従属変数が3カテゴリ以上の順序変数である場合, プロビット回帰モデルはxの下でのuの確率を次のように表現する。

P(u=0 | x) = F(t1 - b * x)
P(u=1 | x) = F(t2 - b * x) - F(t1 - b * x)
P(u=2 | x) = F(-t2 - b * x)

Last Update: 2016/06/15